オオカミパニック
































眠眠〜、眠いのです。
惰眠をむさぼって、うとうと日向ぼっこを楽しんでいます。
どうにも、このみみとしっぽが生えてしまってから、こうして縁側で日向ぼっこをするのが習慣づいてしまったようです。


「あ〜、いい気持ち」


ぴくぴくと、耳もしっぽも自由に動き回って、気まぐれにこの太陽の温さを味わっているようだった。
うとうと、このまま午後の授業もないし、寝ちゃおうかなぁ……
と、その時。


〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!!!!」
「わぁぁ!!?」


一瞬目の前がかげったかと思うと、塀を飛び越えてきた小平太先輩が目の前に着地していた。
び、びっくりした!!
目を白黒させている私の両肩を、小平太先輩はがっちり掴んでガクガク揺さぶってきた。


〜!見てくれ〜〜!!ほらほらほらほらほらぁ!!!」
「わわわわわ、こ、小平太せ、先輩!!!こんなに揺らされたら見えるもんも見えませんってば!!!!」


ばしぃ!っと小平太先輩の両手を振り払うと、ようやく揺れる視界が元に戻った。
うえ、ちょっと気持ち悪くなっちゃったよ!!


「ほらぁ!!!見てくれ!!」
「え〜?なんですか?………っ!!!?えええ!!!?」


キラッキラの笑顔を浮かべてる小平太先輩に、いつもと違うところがふたっつ。
あれれ?とんがってるみみと、ふっさふさのしっぽ。


「せ、先輩……そのみみと、しっぽは?」
「わはは〜vとおそろいだぁ!」


お、おそろい所の問題じゃない!!!
耳!耳生えてますよあなた!!!!
まあ、ずいぶんとご立派なしっぽまで!!!
どうしちゃったの!?
むしろ、この学園の衛生状況を私は一瞬で心配した。
この耳としっぽ伝染するんですか?
気持ち悪いですね……。
山田先生とかどうするんですか。生えたら。
いや、文次郎先輩とかも生えたらどうするんですか?
収拾つくんですか?忍術学園!!!!
化け物屋敷ならぬ化け物学園になってしまいますよ!!?


〜、もっと見てくれよ〜!」
「ぅえ!?は、はい!」


ちょっと自分の世界に入り込み始めていた私の隣に、小平太先輩は腰をおろして私に背を向ける。
あ、本当だ。
自分のはなかなか見ることができないけど、こうして小平太先輩のしっぽと耳を見てみると、本当にしっかり生えてる。これ。


「あ、じゃ、そ、その……触らせていただきますね?」
「おう!じゃんじゃん触れ〜!」


こんな異常事態だというのに、小平太先輩は至極楽しそうな様子だった。
私は、そっと小平太先輩のしっぽをつかんでみた。
ふ、ふさふさしていらっしゃる!!
私のしっぽよりも断然太くて、ふさふさしてる。
耳にも触れてみる。
こちらも私のと比べると幾分か毛が剛毛だ。
わさわさと、触りながら獣の毛特有の心地よさを感じていた。


「あぅ、先輩のみみとしっぽ気持ちいいですね……」
「本当か?」


ぐるりと、こちらを振り返る先輩はにっこりとほほ笑んだ。


「ええ!でも……私のとはちょっと違う感じで……」
「ん?そうか?」
「はい……なんていうか……犬?」
はにゃんこちゃんだな!」
「にゃんこちゃんって」


思わず笑ってしまうと、小平太先輩はより笑みを濃くして、こちらに向き直った。


「でも、おそろいだ!」
「あ、はい」


笑顔がばっちり目の前に。
先輩の後ろからぶんぶん振っている尻尾が見える。
まさに犬だ。
ああ……これは、もしかすると、かわいいか、も?
きゅーんと、何か私の胸が締め付けられる感じが。


「あ、あの!小平太先輩、お願いがあるんです!!」
「ん?」
「頭、なでさせてもらっても……いいですか?」
「いいぞ!」


失礼かと思ったけど、こらえきれず手をのばす。
わし……わしわしわしわし!!!!
ぎゃ〜〜!かわいい!!
かわいい!!
すごい本当に犬みたい!
ぱたぱた揺れる尻尾に、獣耳!
思った以上の、かわいさに相手が先輩であることも忘れてうっとりと頭をなでていた。


「うぅ〜、……」
「え!?あ、す、すみません!!!」
!!」


突然先輩が膝立ちになって頭をなでていた私の腰に、がばっと腕をまわして抱きついてきた。
ぎゅうっと抱きつかれて、胸元に小平太先輩の耳が!!
か、かわいい!!
あまりの破壊力に、あわてていた私の耳に小平太先輩の声が聞こえた。


!!もう我慢できない!!!」
「え?」
「よし!私とつがいになろう!!!!!!!!!!!」
「え、つがい?………つがい!!!?」
「交尾だ!交尾!!!!!!!!!」


ぐるんと、反転する視界!
私は腰を掴まれたまま小平太先輩に担ぎあげられてしまった!!!


「え!あ!小平太先輩とつがいになんてなりませんよ!!!」
「いけいけどんど〜ん!!!!!!!」
「ちょ、人の話聞いて下さい!!!」
「交尾するんだぁああああ!!」
「ぎゃ〜〜!誰かぁああ!発情期の犬がぁあああ!助けてぇええ!!!」
























































ちょっと、やりたかっただけですv





エロ
いてみた。