咎人 好きすぎて、好きすぎて、だから、罰を与える。 好きすぎてしょうがないから。 全部、俺のせいなんかじゃない。 が、悪いんだよ? ね?だから泣いたって許してあげないんだから。 暗い部屋の中、今から始めよう。 僕らの愛の形ってやつを。 ちゃん、だぁいすき。 「ちゃーん」 「わっ!ちょ、ちょっとどうしたの?タカ丸」 急に背中にひっついてきたタカ丸を振り返って、は困ったように微笑んだ。 背中にのしかかってくる重さに足を止めて、ふさがっている両手をタカ丸に見せた。 「見ての通り、今、委員会のお仕事中なんですけど」 「えー、だって僕もう終わっちゃったからといちゃいちゃしたいんですけど〜」 「だめだってば、先輩に怒られちゃう」 「うーん、じゃあ、しょうがない」 ちゅっと、の頭に口付けをしてタカ丸は両手を解いてを離した。 「ありがとう、タカ丸」 お返しにと、がタカ丸のほっぺたに口付けをすると、タカ丸は満面の笑みを浮かべてに頑張ってと、手を振った。 遠く離れていくの後ろ姿。 あ。あれは…… 遠目でが5年の竹谷と話しているのが見える。 「…ちゃん」 竹谷がの髪に触れて、笑っている。 はうっすらと頬を染めて、微笑んでいる。 の手から荷物を取り上げた竹谷が、また、笑いながら何事か言うと、真赤になりながらがはにかんだように怒っている。 ああ、くるくると変わる表情。 あれは俺のものなのにね。 何してるの?ちゃん。 どうしてそいつに、そんなに微笑んでいるの? あ、今。そいつちゃんの体に触ったよ? どうして嫌がらないの? ねえ、どうして? ちゃん。 俺はここにいるよ?それは、俺じゃないよ? 。 「タカ丸?ここにいるの?」 薄暗い部屋の中に、足を踏み入れた。 同級の三木ヱ門にタカ丸が呼んでいると、言付を聞いてこんな場所へと足を運んだのだった。 忍たま長屋4年生の一番端の部屋。 今は誰も使っていない部屋。 夕刻だと言うことも手伝って、部屋の中は暗くどうなっているのか分かりにくい。 そろりと、足を踏み入れたはタカ丸の姿を探してきょろきょろしていた。 「ちゃん」 「わっ!!?」 突然後ろから抱き締められて、部屋が真っ暗になる。 「な、なんだ…びっくりした。タカ丸〜、急に戸を閉めないでよ」 「んー?なんで?」 「だって、部屋が真っ暗になってびっくりしちゃった」 「ふふ、驚いちゃったんだ。ちゃんかわいい」 ちゅっと、口付けを首筋に落とされるとくすぐったくて、は身をよじった。 しかし、タカ丸の腕はそれに反してぎゅうぎゅうとの体を絞めた。 「ん、ちょ…っと、タカ丸?」 「ねえ、ちゃん」 「どうしたの?」 「ちゃんは俺のこと好きだよね?」 「…………う、うん」 戸惑って、どうしていいのかわからないだが、タカ丸は啄ばむように言葉の合間合間に首筋に唇を落していく。 「ん、タカ丸?」 「好きなら、どうして竹谷先輩にあんな風に触らせるの?」 「え?」 「ちゃんは俺じゃないとだめでしょ?ね?こんなにドキドキしてるのも、俺だからでしょ?」 「ふぁ、う、た、タカ丸!?」 突然胸をわしづかみにされてしまい、身をこわばらせる。 そんなのもお構いなしに、タカ丸は慣れた手つきで、の体を翻弄していく。 繰り返される口付けに、はだんだんと頭の芯がぼうっとしてくるのを感じた。 膝の力が抜け、座り込んでしまったの前にタカ丸は膝まづくと、優しく頭をなでた。 「ちゃんが、竹谷先輩に体触らせたお仕置きしなくちゃ」 「あ……や、だ。お、お仕置き?」 タカ丸はそうだよと、首まで赤く染まったの唇に、そっと甘くて咽喉が渇きそうなほどのキスをした。 口の中をタカ丸の舌で撫でまわされる感触だけで、は体がどんどん疼いてしまっているのを感じた。 しがみつくようにタカ丸の胸元を掴んでしまっていたの手に、タカ丸が指を絡ませ離させる。 そして、そのまま床へとの両手を付けさせた。 「そのまま、動いちゃだめだよ?」 「あ、やぅ」 四つん這いになったの後ろに回ったタカ丸は、腰帯を取り払っての袴を脱がせてしまった。 「あはは、ちゃんのパンツべちゃべちゃだよ」 「あっ、や!み、見ちゃやだ!」 「だーめ、お仕置きだからいっぱい見てあげる」 「ふぁぅ…ひっ!」 「べとべとだぁ」 くちゅうと、音を立ててパンツの上からタカ丸の指が割れ目を確かめるように這いまわる。 その感触に、びくりと体を震わせてはぎゅっと目を固くつぶる。 いやいやと、頭を下げると自然と尻を高く突き上げてしまう形になる。 それを見て、気をよくしたタカ丸は、やっぱりちゃんは俺が好きなんだねと、微笑んだ。 「じゃあ、俺が脱がせてあげる」 「っ……」 のパンツの端に噛みつくとタカ丸は口で、脱がせた。 暗い中でも、の白い肌が微かに震えているのが分かる。 「はは、ちゃんのかわいい所丸見えだよ?」 「ひゃ!?あ!や、やだ!!タカま、るっ」 既に濡れているの割れ目に顔を近付け、べろりとタカ丸が舐めあげていく。 ぬるぬるしたそこが、生温かい人の舌が舐めあげていく感触には体を震わせて、自分でも気付かないうちに甲高い声を上げてしまっていた。 穴の中に、時折もぐりこんでくるタカ丸の舌。 「きゃっ…あっ!や、やぁ…き、汚いか…ひぃあ!」 「ふふ、汚くなんかないよ。すっごいおいしい。舐めても舐めても溢れてくるんだもん」 ぺちょぺちょと、動物が粗食する様な音が部屋の中に響く。 くすぐったさと、恥ずかしさと、気持ちよさでは真赤になって、涙があふれてくるのを我慢できなかった。 これが、タカ丸の言うお仕置きなの? がくがくと膝が揺れ、そのまま腰を落としてしまいそうになるのをタカ丸がしっかりと捕まえて逃しもしない。 「俺に舐められて、こんなにべちゃべちゃだねちゃん?」 「うっ…くっ…」 「泣かなくったっていいよ。俺のことが好きすぎてたくさん感じちゃうんでしょ?」 「ひゃう!!?」 ずくりと、突きいれられた指二本。 もう熱くとろけきっている膣の中をぐちゅりぐちゅりと確かめているように、動き回る。 「ほら、お豆もこんなにぷっくりしてる」 指先で秘豆をつままれてくりくりと刺激されると、脳髄に快感がダイレクトに伝わってくる。 じんじんと股間と同じように、頭の中も痺れていく。 「タカ、まるぅ…も、やぁ」 「ん?どうしたのちゃん?」 「ほし、ぃの…タカ丸が…」 涙でぬれた顔を肩越しに振り向かせ、は恥を承知で強請る。 まだ、衣服すら見だしていないタカ丸と、下半身だけ丸裸の自分を見比べて、余計に鼻の奥がツンと痛くなる。 「これ?」 しゅるりしゅるりと衣擦れの音をさせ、タカ丸は褌から自分のペニスを取り出した。 既に腹につきそうなほど硬くなっているそこを見つめ、はごくりと咽喉を鳴らした。 見せつけるように、タカ丸が指先で自分の尿道から溢れてきている我慢汁を指に絡め、くりくりと自分で刺激する。 「んっ、あ」 「た、か……」 タカ丸が気持ちよさそうにする顔を見て、または自分の下腹部にきゅっと力が入ってしまう。 「そんなにもの欲しそうな顔しても、ちゃんにはあげない」 「え?」 「お・し・お・き」 の後ろでタカ丸は、の太ももを掴んで閉じさせた。 そして、そのままに覆いかぶさると耳元で意地悪く囁いた。 「ゆったでしょ?お仕置きするって」 「あっん…やぁ…」 「だーめ、俺怒ってるんだから」 ぴったりと合わさったの太ももは既に先ほどの前戯で溢れた愛液やらタカ丸の唾液やらでべたべたしていた。 そこに、タカ丸が自分の猛っているペニスを後ろから割り入れた。 太ももに感じる熱と硬さに、がびくりと反応を返す。 「すっごい、ちゃんの中みたいにここもすごいぬるぬるしてる」 「あっ!や、だぁ…ひぃあっ!?」 「ほら、見て?ちゃん見える?俺のが出てくるよ?」 「あっ…ん、んんっ…ひぅ」 太ももと股間とに当たる様にぴったりと押しつけ、タカ丸は律動を始めた。 腰が前後に行きかうたびに膣口や太ももを刺激される。 しかし、一番欲しい中にはもらえない。 その上、タカ丸に促されて自分の下半身に目をやると、ぴったりと閉じた股の間から時折タカ丸の亀頭がぴょこぴょこ覗く。 もどかしい快感が募っていく一方で、タカ丸自身はどんどんと高みを目指して昇っていく。 腰の動きも早くなり、肌のぶつかり合う音と、淫らな水音がの耳を犯していくだけだった。 「ちゃんの体……さいっこう…」 「ひゃあ、あ、ん、うぅ」 時折、膣口にタカ丸のカリが引っ掛かり、熱さを感じるのにやっぱり入ってきてはくれない。 そうしているうちに、太ももの間でタカ丸のペニスが脈打つのを感じた。 「ハッ……あっ…ん、逝くよ?」 「あ、やぁ!!」 太ももの間からビュクっと精液が飛び出して、の腹や下腹部を汚した。 「ほら、ちゃん」 タカ丸はの手を取って、太ももの間から出ている自分の亀頭に触れさせて、その指で白濁の液を掬いとらせた。 「舐めていいよ?」 それを口元に押し付けられて、涙をこぼしながらはタカ丸の指ごと口に含んだ。 じわっと、苦みが口いっぱいに広がるのを我慢して、指に舌を絡めてなめとる。 「おりこーさん」 目を閉じたの中にちゅうっとタカ丸の口付けの音ばかりが響いた。 行き場のない熱が体の中を渦巻いて、また、ポロリと涙がこぼれた。 好きすぎて、好きすぎて、愛されすぎている私の受ける罰。 それがタカ丸の言う愛の形なら、どんなものだっていい。 終 Sっぽくて、甘くて、ほんのちょっぴりの狂気。 そんなのが書きたかった。 それは、エロでした。 二人は相思相愛すぎるんだ。 |