好きだからだよ どうにも怪しいと思った時には、もう手遅れだったりする。 それなのに、その前にはその予感はみじんも感じないのだ。 なんて役に立たない虫の知らせ。 「〜〜」 「ひっ!!」 まるで、彼愛用の火器へと向かって呼びかけるように私の名前を呼んできた三木ヱ門は、背後から私の胴へと腕を回してぎゅうっと抱きついてきた。 驚いて、身じろぎしようとするのだが、三木ヱ門の腕がそれを許してくれない。 「、最近私に会いに来てくれないのはなんで?」 何の前振りもなく、寂しそうに耳元で囁かれる声にどきりと胸が苦しくなる。 確かに、三木ヱ門に会いに行ってなかった。あんなに毎日のように一緒にいたのに、ここ最近ぱたりと私が三木ヱ門に会いに行かなかったのだ。 「や、そ、それは……」 「寂しかった」 言葉短く、ぽつりと言われると、本当に三木が寂しかったのだと罪悪感にさいなまれるこの体。 だが、そうは言っても寂しかったのは私も同じだけど……。 「三木、離して?」 体をよじって、腕から逃れようとした。 「………」 肩越しに三木を振り返ったが、前髪で影になってその表情をうかがい知ることは出来なかった。 「ちょっと、話そうか?」 私には、返事をすることすら許されなかった。 三木ヱ門の前に座らされている私は、抵抗も出来ずに目を伏せるだけ。 それすら気に食わないのか、三木は表面だけの笑顔でこちらを見ていた。 「、ここなら二人きりだ」 引かれるがままに連れてこられてしまった火薬倉庫はほの暗く、火薬のにおいが鼻につく。 あまり使わない場所だけに、勝手がわからない私が断然不利。 「どうして私に会いに来なかった?」 「……忙しくて」 「何度ものこと見かけた」 「う」 三木ヱ門の姿を視界の端に捕えただけで逃げ回っていた私の姿はどうやら、ばっちり目撃されていたようだ。 「私は………に嫌われてるかと思った」 「み、き」 普段はそんな弱気なことを口にしない三木ヱ門の口から、あまりにも率直な言葉をぶつけられて私の声は思いもよらずに上ずってしまった。 なんて、私は悪いことしてたんだろう。 その言葉を口にするのと同時に、三木の表情も偽りの笑顔からちょっとだけ怒った顔に変わった。 眉根を寄せ、拗ねている様な表情は、めったに見れない。ぎゅうっと心臓を鷲掴みにされてしまう。 「、どうして?」 「………笑わない?」 「笑わないさ」 「本当?」 不安が渦巻いている。 だけど、それと同時に三木ヱ門に対してもっと素直になればよかったと、彼を思いもよらず傷つけていた事実が私の背中を押した。 「み、三木に嫌われたくなかったの!!!!!!!」 「は?」 「綾部とタカ丸が三木ヱ門は胸の大きい子が好きだって言ってたって聞いて」 「え?」 「そ、それで…私そんなに胸、おっきくないから」 徐々に小さくなってしまうの声。 しかい、止まりはせずに、つらつらと続いていく。 「だから…三木に嫌われないように、大きくしようと思って……」 「」 今にも泣きだしそうな顔をして下を俯いてしまったの頬を三木ヱ門の手が優しく捕えた。 自分の方へと彼女の顔を導き、微笑みかけた。 「ばーか」 「だ、だって!」 「別に、のこと胸で見てないよ」 「で、でも……私、三木のこと好きだから」 顔を真っ赤にさせ、三木ヱ門の視線から逃れるようには目だけを伏せていた。 そんなを三木ヱ門は思わず抱きしめた。 驚いて小さく上がる声にすら、愛おしさを感じる。 「……やばい、すごいかわいい」 「あ、う……」 「ね、どうやって大きくしようとしたか教えてよ」 「えっ!!?」 「ダメ?」 「……い、いいよ」 全面的に、自分が悪いという思いも手伝って、思わずはそう言っていた。 恥ずかしさで、爆発してしまいそうだと、はぼんやりと考えていた。 明り取りの天窓から射す光の中に座らされ、彼女は自分の胸を自分で揉んでいる。 「、かわいい」 笑いを含んでいる様な三木ヱ門の声はひどく楽しそうだ。 はぁはぁと、息を荒げながら着物の前だけを肌蹴けて、前掛けをめくり上げて曝け出した二つのふくらみ。 それを、手のひらで自分で持みし抱くたびに、ぷっくりと立ちあがった二つの乳首が上へ下へと向きを変える。 「自分でやってて気持ちいい?」 「あっ……うぅ、わかん、ないっ…」 「でもさ、の顔……」 エロイよと、三木ヱ門の声がの頭の中に染み込んでくる。 なんて痴態を見せているんだろうと、は思うが手が止まらない。 「ふぁ…み、きぃ……」 「ん?」 「さ、さわって」 とろんとした瞳で三木ヱ門の方をもの欲しそうに見つめるに、くすくすと笑いながら三木ヱ門は近付いて行った。 「が触ってほしいなら」 「ひゃっぅぅ……ん、あっ!」 の手の上からそのまま胸を揉み始める三木ヱ門。 指の隙間から出ている乳首を親指を使ってぐりぐりと苛み、間近で快感に悶えていくの表情を堪能する。 「私は、のおっぱいが小さくたって気にしないけど」 「ふぁっ!!?あ、や、やだっ!!?」 「そんなに大きくしたいなら、いつだって私が手伝ってあげるよ」 三木ヱ門はの胸へと顔を寄せると、べろりと舐めあげた。 そして、ツンっとした赤いふくらみを口へと含んだ。 舌で転がされ、前歯で挟まれる感触にびくびくと体を震わせる。 じんっと、陰核が痺れる。じわりと、自分の下半身が濡れてくるのを感じていたが、どうすることもできずには三木ヱ門の名前を繰り返すだけ。 ちゅぱっと音を立てて口を離した三木ヱ門の唇は唾液でてかてかと光っていた。 その唇がにぃっと、釣りあがる。 「あっ!…やっ…」 「?」 「うぅ…」 三木ヱ門の手が袴へと掛かり、抵抗を見せただったが、三木ヱ門の視線によって何も言えなくなった。 衣擦れの音を、目を閉じて聞いていた。 見られたくない。みないでほしい。 だけど…… 「の、すっごいドロドロだ」 「み、き………触って?」 思わず言ってしまった本心。 「だーめ」 「んんっ……」 もじもじと膝を擦り合わせようとするの足の間に膝を割り込ませる三木ヱ門。 三木ヱ門の膝先が湿っている股の間に中てられただけで、ぞくりと快感が背筋を走り抜ける。 「あっ、ぅ…」 「おっぱい大きくしたいんだろ?」 「はっ、あぁ…んんっ」 興に乗ってきて、楽しそうな笑顔を作った三木ヱ門の顔をしまったと、頭の隅で見ていた。 「それに……私に会いに来てくれなかったお仕置き」 「ひゃぁっ、アッ、んぅ…も、ちょ、あっ!や、やだっ!?」 「もっと、私に乱れてよ」 三木ヱ門は、ちゅっと音を立てての頬に口付けをした。 終 挿れてくれない三木 |