愛情行動



































ほおばった米を不覚にも吹きだす寸前だった。
驚いて顔を上げると、斜め前に座っていると刹那目が合い、そのままかわされてしまった。
あいつは隣に座っている食満にやけに親しく話しかけ、にこにこと湯呑の温さを指先で弄んでいる。


「ねえ、それでね……うん、そうなの。食満もそう思う?」


食満の野郎が何をに話しかけてるなんて今さら問題じゃない。
それよりも、問題なのはこいつだ。
口の中で行き場をなくした米を飲み干す。
なんかの間違いだ、もののはずみで触れていたと思っていたの足が意図的に俺の脚を擦りあげた。
ぎくりと、体を固くしての横顔を馬鹿みたいに見ていると、その足はするすると膝から腿の内側へと場所を移動してくる。


「食満って、すごいんだね!私もうまくできるかなぁ」


そのくせに、いけしゃあしゃあと食満へと賞賛を浴びせているは、一体全体何を考えているのか俺には分からない。


「ぅ」


身動きもせずにいると、いつの間にかのつま先が俺の股間へと届いていた。
ゆるやかに足の裏が当てられて、微妙な力加減で押される。
思わず腰を引こうとして、人知れず椅子から落ちそうになり慌てて腰を戻すと、待ってましたとばかりにの足が押し付けられた。


「文次郎も、そう思うでしょ?」
「え!?あ……ああ」
「ほら、ね?あの文次郎が言うんだからそうだよ!」


突然話を振られて、どきりと心臓が跳ねあがった。
この女は自分で何をしているかわかってるのか?
ともかく、話を合わせて頷いておいたが、またが食満の方へと向き直ると股間で蠢いていた足が動きだす。
誰かにばれるかもしれない。
そんな、背徳感と緊張感も手伝ってか、俺は………興奮し始めていた。
芯を持ち始めた雄を、楽しそうに足を使って弄ぶこの女、
それを止めようと思えばすぐにでも止めようと思えば止められると言うのに、俺の手は動かなかった。
いや、動けなかった。


「ったく……たまんねぇな」


昼間っから盛って、素知らぬ顔をして俺に強請って来るがかわいく見えてしょうがねぇんだよ。
このバカタレ女。こんなことして、覚悟はできてんのか?
褌が窮屈に感じるくらいに硬くなったソコを、これ見よがしにの足の裏へと押し付けてやった。すると、ぴくりと僅かにの足が止まった。
視線をの横顔に注ぐとそっと唇の端が吊りあがった。


「ぅあっ」


ぐりぐりと、捏ねくりまわすように強く押しつけてきやがった。
思わずきゅっと、下半身に力が入ってしまう。眉間にしわを寄せて、を睨みつけると、ようやくは頬杖をついて俺のことを見つめてきた。
至極楽しそうに笑ってる顔。


「文次郎」
「……なん、だよ」
「その顔、すごい……たまんない」
「バカタレ」
「気持ちいいんでしょ」
「…くっ……やめ」
「大好きよ?好きでたまんない」


緩やかに、曲線を描く唇から目を離せない。
早く、くれよ。


「もっと、気持ちよくしてあげたい」






























愛があふれてるの