(名前変換なし)




























君へのチョコレート








































たらりたらりと、伊作の肌の上に垂れていくチョコレートは、思わず咽喉がなってしまうほどにおいしそうだった。
体が痺れて動けない伊作は、生ぬるいチョコレートが胸からたらたらと下半身に向かって流れ落ちていく感触に息を殺していた。


「ねえ、伊作食べてもいい?」
「ん、ぅ…ん」


人差し指で、チョコレートに埋もれた伊作の胸を探る。


「ふぁ」


唇も痺れているのか、うっすらと空いた唇の間から微かに声が漏れてくる。
ぞくぞくと、腹の底から加虐心がわき上がってきてしまうのをどうにも抑えられないほどの艶を含んだ伊作の顔。


「ねえ、伊作……ここ、なにが埋まってるの?」
「ひぃあ」
「おいしいものが埋まってるの?」


舌をとがらせて伊作の胸を舐めると、舌先に硬くなった乳首を感じて執拗にそこを舐めてしまう。
ぴくりぴくりと、背を微かに反らせるせいで、私の鼻先にもチョコレートがくっついてしまうが、そんなことも気にならないくらいにそこを舐めることに集中していた。
上目づかいで伊作の方を見上げると、必死に私が舐め取っている姿がおかしいのか、唇の端がほんの少しだけ上がっていた。
それがなんだか嬉しくて、チョコがついたままの唇で口付けをした。


「んっ、ふっあ……伊作、おいしい?」
「うん…」


ぺろりと、唇についた甘さを伊作に見せつけるかのように舐め取り、傍らに置いてあった器を取った。


「こっちも、おいしそう」
「あっ」


既に窮屈そうになっていた褌を、有無言わさず取り去ると腹に突きそうなほど興奮して高ぶっている雄が震えていた。


「伊作ってば、やらしい」
「ひゃぁ…あっ、や」


腹を伝ってきたチョコレートが雄と腹との僅かな隙間を埋めるように流れる、もどかしい感触に目をつぶって耐えている伊作へと、追い打ちをかける。


「じゃあ、いっぱいおいしいのちょうだい?」


器を傾けて、伊作の雄へとチョコレートを垂らすと、甘い香りを放ちながらゆっくりと雄全体がチョコレートに包まれていく。
根元まで全部綺麗にチョコレートがかかるまでじれったいほどの時間がかかる。


「ああん、もう我慢できない!」


器も投げ捨てて、伊作の太ももへ手をかけて、体が痺れている彼の足を開かせる。
そして、目の前にチョコレートの棒が来るようにうつぶせに寝ころんだ。


「それじゃあ、いただきます」
「うっ…ん、ぅ」


べろりと、棒を舐めあげるとあったかいチョコレートが口に広がっていく。
しょっぱい様な、苦い様な、とっても甘い味。
舌を全部使って舐めとっても、上からまたチョコレートが落ちてきてせっかく見えた雄を隠してしまう。


「ふふ、なんだかチョコレートが増えちゃったみたい」
「あ、やぁ」


てっぺんを舌先を使って、ちろりちろりと舐めると、チョコレートじゃないの我慢汁がぷくぷくとこぼれてくる。


「それじゃあ、全部食べちゃおっかな〜」
「あ、や」


耳まで真っ赤になった伊作は、なんてかわいいんだろう。
私のこと、もっと見てて。今から私の大好きなチョコレート食べるから、ちゃんと見てて?
上手にするから。


「んっ、ふぅ」


鼻から息が抜けてしまう。
咽喉まで焼けるような甘さがぐうっと広がっていく。
口の中で、びくびくと震える雄を愛情込めて吸ったり、舐めたり、味わったり。
段々息が苦しくなってきて、伊作の声にも余裕がないことに気付いた私は口を離そうとした。
だって、もっともっと食べたいでしょ?
すると、その時突然痺れていてまともな言葉をしゃべれないはずの伊作が私の名前をやけにはっきりと呼んだ。
驚き、視線だけを伊作の顔に向けると、幾度か見たことのある笑み。
ぞくりと、背筋が疼く。
途端に、伊作の両足が閉じてしまい、離そうとしていた頭を股間へと押し付けられてしまった。
咽喉の奥をつく熱い熱。
苦しくて、訳が分からない私に甘い香りと共に聞こえてきたのは伊作の、囁くような声だった。


「私からのチョコレート、いっぱい食べてね?」


ひと際熱い熱が口の中に放たれた。
涙を流しながらも、こぼしてしまわないように飲み込んでいく。
甘くて甘くて、苦い味。
白い白い私のチョコレート。





































「私があんまり痺れ薬効かないって言ってなかったけ?」
「う〜〜〜、い、言ってない!」
「でも………おいしかったでしょ」
「ば、ばか」












































バレンタインデー企画の続き