極彩色の世界が見えるだろう ひどく気持ちがいい。 ぶっ飛んでる頭の中が、身体中に命令を下す。 もっと、もっと、もっとだ。 もっと強く、愛確かめろと。 その勢いに任せたまま、腰を打ちつけると、激しい癖に柔らかく濡れ乱れたの体が俺の下半身を絞めつけた。 「はっ、あっ…ん、ふぁう」 「……んっ、く…」 名前を呼んだだけで、一瞬閉じている瞳が開いて、俺の姿を確認しているのがたまらなく愛おしい。 心臓が、びくりと跳ねあがってしまうのもしょうがないってもんだ。 だって、が私のことを欲しくて欲しくて全身で私を感じている癖に、その瞳でも私の姿を求めるってことだろ? ああ、どこまでも渦巻いていく独占欲を満たされて、気持ちよさがどんどんと登りつめていく。 下半身だけなんかじゃなくて、の細胞一つ一つまで、俺で満たしてあげたいよ。 「、好きだ、愛してる、大好き」 「ん、んんん…やっぅ」 これほどでもかと耳元で囁きながら、ツンっと立ちあがった乳首をいじって快感を高めていく。 気持ちいいのは、俺だけじゃない。 の体は、はしたなく蕩け続けていく。 「やぁ、きも、ちいい」 それが怖いのか、不安げに涙すら浮かべて悦ぶ姿に痺れるような歓びを感じる。 もっと、心までお願いだから俺に蕩けてよ。 なら、残さず全部飲みほしてあげるから。 「イッ……く……」 「逝けよ」 熱っぽい愛の言葉を交わす。 短いこの二言は、俺との愛の極みだ。 奥に当たるまで思いきり突き上げてやると、びくびくと体を震わせながら俺のを思いきり締めつけながらは達した。 僅かに堪えてから、ぴったりと腰を隙間なく押しつけながら俺も達した。 目を閉じると、赤白黄色青緑の世界が広がっていた。 色はどんどん飲まれて、真っ白な快感に包まれる。 意識を飛ばしてしまったのか、眼を閉じたの体の中で全部出し切るまで、数度腰を前後させる。 額にかかった髪を指でそっとどけてやってから、額に口付けをした。 「、大好きだ」 君が寝ている時が、一番安心できる。 だって、俺以外なんてその時は見えてないだろ? そのまま、体の力を抜いての体の上に倒れ込む。 瞳を閉じて、抱きしめればだけが今度は私を満たしたのに。 「三郎」 「………」 「お前、好きとか言いすぎ」 「うっせ。ほっとけ」 「ほっとけないだろ。それじゃあ、今度こそ落第点だぞ」 「……それでもいいんだよ」 無粋な兵助の声が飛んできた。 「なにがいいんだよ。落第点だぞ?落第点。」 「あいあい」 「まあ、三郎のことだから本番平気だと思うけど」 「……」 「あ、俺の時は試験と同じぐらい厳しくで、よろしく」 きつく、の体を抱きしめた。 兵助の目に、ほんの僅かでも曝したくない。 俺は、授業の一環だなんて思ってないんだよ、。 だけど、なんて言っていいのか分からない。 普段の時、顔なんて合わせたら死んじゃうよ俺。 だって、がどう思ってるか分からないんだ。 好き、なんだ。 快感と喜びと愛に満ちた極彩色の中を、二人で行こうよ。 終 |