負け犬なのかもしれない




























切なげに宙を舞ういくつもの吐息が、鼓膜を震わせると脳内でどんな爆発が起きているのか、身体中の熱がどんどん高まっていく。
さっきまでが限界だと思っていた熱は、自分が想定していた熱などとうに超えて、まだまだ昇っていく。
この行為が全てを呑みこんで、狂おしく壊していけばいい。


「あっ、ぅ、やぁ……さ、ぶ」
「ん、


甘い口付けを互いの肩口に落として、胸一杯に匂いを嗅いで目をつぶっていても相手を感じていられる。そんな行為が愛おしくてしょうがないんだ。
だけど、今私たちがしている行為は一体なんだ。
持たされた意味なんて、馬鹿げている。
そう思っていると、体の下からの両腕がするりと伸びてきて首へと絡まってきた。
されるがままに、に引き寄せられ顔を擦り合わせる。


「さぶろぉ…んっ、どうしたの?」
「別に」
「嘘…はっ…」


零れて耳にかかる喘ぎはどんな小ささでも獲り逃さずに掬いあげる。
伝わるものならば、伝わればいい。
明日くたばるかもしれない私たちなんだから。


「な、
「ん?」


緩やかな律動に、互いの余裕すら感じさせて。
そう演じて。
今すぐふりしぼろう。


「中に出していいか?」
「……」


ちょっと驚いた顔をしてから、は私の唇の端にちゅっと音を立てて口づけた。
たまらず、再び激しく腰を打ちつける。
途端に速まるの声と吐く息。
それがさらに拍車をかけていく。
ぐちゅぐちゅに蕩けていく結合部に、これ以上ないってくらいに愛を詰め込んで。


「ふぁっ!!」
「くっ…あ…」


びくりびくりと体の下で跳ねるの体が甘く疼きを促し、吐き出す私の雄を吸い上げているようだ。
心地よさに身を任せてしまうのは、きっと落第点。及第点には、余裕が必要。
だけど、そんな体裁を気にしている場合じゃない。


、好きだ」
「ん、三郎……もっとキスして」
「んっ」


何度も何度も口付けを交わしながら、腰を振り続けた。
全部を抜かしたってが好きだよ。



































そういう時だってあるって分かってるけれど。
真実込めて君が好きなんです。