甘くて甘くて甘すぎる貴方 「今日、私のことお祝いして」 にこりと、可愛らしく微笑みながら小首をかしげたに食満は思わず自分の頬が緩んでしまうのを感じていた。 しかし、突然部屋にやってきた恋人の意図が掴めずに食満は、ただなんとなく頷いた。 が喜ぶのならいいかと。 他の何物にも代えられないの喜ぶ姿。 はにかむように微笑むが、好きでしょうがないからどんなお祝いをすればいいかさえも考えずに喋っていた。 「いいぜ。でも、どうやってお祝いしたらいい?」 こう言う時に、いざどうしたらいいのかわからなくなる自分がちょっと嫌いだったりする。 それでも、そんなこと気にしないとが笑ってくれるから、こんな自分でも平気なんだ。 「あ、留は大人しくしててくれればいいから」 「はい?」 するりと、流れるように近づいてきた。 猛禽類の様な鋭い瞳は、見たことのない目。 「ぅあ」 べろりと、舐めあげられた首筋に思わず鳥肌が立った。 いつもの、留ー留ーと笑顔で抱きついてくるじゃない。 どうしてか、身動き一つできなかった。 「?」 「あ、は……留、いただきます」 するりと、囁かに布の擦れる音がした。 「ひぃ、う……」 思わずの手元を見て、顔をそむける留三郎をは至極楽しそうに見上げた。 自分の手の中にあるのは小ぶりな刃物。 閉じきってしまった部屋は、なぜだか外よりも冷やかな気すらする。 湿った空気が入り込んでこないだろうか。 そんなことは、どうでもいい。 息苦しくなるほど、熱くなろうよ、留。 ごくりと、喉を鳴らして無抵抗な留三郎を眺める。 「留、かわいい」 心からの言葉だった。 似合いもしない真赤なリボンが首筋をぐるりと取り巻いて、そのまま手首を戒めていた。 顔の傍で揺らめく両手は、決して抵抗することはない。 薬などやっぱり使わなくて良かった。 思わず零れる笑みを止められなかった。 剥きだしになった性器を傷つけないように刃を滑らすと、じりじりと硬い毛が剃れていく。 冷たい刃が肌に触れる度に、びくりと体を震わせる留三郎。 抵抗の声は全部無視した。 諦めた留三郎が覚えたのは、声を我慢することだけ。 どんなにした所でもうやめる気はない。 「でーきた」 くたりと、力の入らないソコを優しく撫でてやり、根元へと指を滑らせると毛を剃った後特有な肌触りが指先にくすぐったい。 「かわいいー」 「ふ、!!」 「でもね、留、留が私のことお祝いするのはこれからだよ?」 「ぁ?」 ツンと尖った唇が可愛くて、思わず触れるだけの口付けをして、間近に見つめ合いながら笑った。 が嬉々として取りだしたものを見て、留三郎は小さく呟いたが……残念ながらには聞こえていなかった。 「嘘だろ?」 が取りだしたのは中身がいっぱいに入っている絞り袋だった。 中には、真っ白なモノがたっぷりと詰まっている。 「私、留も生クリームも大好きだよ」 「うあっ!………ぅん」 ぶりゅぶりゅと、自分のモノに冷たいそれが盛りつけられていくのは溜ったもんじゃなかった。 くたっとしていた筈なのに、感じたこともない奇妙な感覚に徐々に頭をもたげ始める。 こんなものに感じているなんて、変態みてぇだと恥ずかしくなる。剥きだしになった雄が隠れるのはありがたいかもしれないが、それは留三郎の望んだ形ではない。 「うふふ、ほら、先っちょもね?」 の片手がつるつるな根元を掴んで微かに擦る。 ぴんと、上を向いた先端に絞り袋の絞り口が当てられた。 「ふぁ、あ、あ、ぅ」 「ん?気持ちいい?留」 思わず声を上げた留三郎を見て、はまだ中身の残っている絞り袋を投げ捨てた。 そして、片手で押えていた根元を両手で掴んだ。 べろりと舌舐めずりをする。 まともにそんなを見てしまった留三郎は、ごくりと自分の咽喉がなるのを抑えられなかった。 本当に、こんな見たことない。 いつも、ヤル時にしたって顔を真っ赤にして可愛い声を上げているのに。 今のはどうだ。 「いただきます」 舌をとがらせて、先っぽの生クリームから舐め取りだした。 いつその柔らかな舌が自分の所に来るか、ぞくぞくと言い知れぬ期待感が満ちてくる。 「ん、あまーい」 一緒に甘味を食べている時と変わらない笑顔と、声で微笑むが舐め取っているのは、自分の雄にかかっているクリームだ。 「あ、んんーー……」 「ぅあっ」 柔らかいとばかり想像していた舌は固く尖り、クリームで隠れた割れ目をぐりぐりとなぞってくる。 次から次へと零れている、汁すらもはクリームと共に舐め取っていってしまう。 「ね、歯……たててもいいでしょ?」 悪戯っぽく笑うの唇には、我慢汁だかクリームだかわからないやけにべたべたしたもので濡れていた。 「ひっ……あ、っ」 「うそ、可愛いし、もったいないから取っておこうね?留」 ちゅっちゅっちゅと、唇で竿を吸い上げられれば、もう我慢できなかった。 「い、く」 「いいよ。今日は何回だってイッテいいよ……ぜーんぶ食べたい」 べたべたな唇で濃厚で甘ったるい口付けを交わし、の両手でめちゃくちゃに擦りあげられて留三郎は達した。 真赤なリボンはまだまだ綺麗なままだし、真っ白なクリームはまだまだ残ってる。 「留、全部残さず綺麗に食べてあげるから」 「……も、もっと」 「なに?」 「め、メチャ…メチャにしてくれ」 終 風呂はどうするんだろう…ニコ |