馬遊び きしぃ、きしぃ。 板の間を回る音や、この独特な揺れが心地よい。 同じ景色をぐるぐると何度も見ているはずのなのに、跨っているだけで飽きることもない。 どうして、こんなにも楽しんだろう。 団蔵は揺れながら満足げに微笑んだ。 「俺、馬って大好き」 薄暗い部屋へと差し込んでくる光を埃が反射して時折きらりと団蔵の目を射ぬく。 心地よい、感触。 ゆさり、ゆさりと動く視界と体。 足に力を入れ、胴を挟むと小さく声を上げてぴたりと動くのをやめてしまった。 しっとりと内またに吸いつくような肌。 いつもの忍び服ではなく、実家にいるときの様な身軽な格好だが、疲れてしまったのだろうか。 膝を床に付け、上から背に胸を擦りつけた。 「ん、どうした?疲れたか?」 毛並みに指を通すと柔らかく、するりと指と指の間をすり抜けていく。 太ももで、更に胴を絞め上げる。 少し苦しそうに蠢く体をびしりと打った。 声を上げて体を強張らせているのを、静かに団蔵は見降ろしていた。 「ほら、歩いて?」 続けて二度三度と、打つ。 白い肌は打たれた後じわじわと赤みを帯びていく。 たまらないなぁ。 ぞくりと、背筋を通って腰まで快感が下りていく。 すり、と、股間を背に押し付けると布と背中に擦れて、背徳感にまみれた快感が襲いかかってくる。 それにつられるように、再び歩きだしたせいで、余計に背に擦れる。 「はは、誘ってんのか?」 噛ませていた轡から手を離し、後ろへと手を伸ばした。 柔らかな尻を撫でると、足の間で体が震えるのが分かった。 「、すっごいお前とヤリたい」 「んっ、ふぅあ………」 尻から生えた「尾」を掴んで一気に引き抜くと、は甲高い声を上げて崩れ落ちた。 荒い息で、ぐったりとしているの上に団蔵は柔らかく覆いかぶさり、べろりと首筋を舐めあげた。 「しょっぱい」 おかしいかな、馬も好きだし、も好きなんだけど、こうして馬みたいに汗だくになって俺の足の間にいるがすっげぇ好きなんだ。 こんなにも楽しいんだ。 こんなにも切ないんだ。 これが愛してるって言うのかな。 俺、よくわかんねぇけど…… 「、大好きだ」 も笑ってくれるなら、とりあえず答えが見つかるまでヤリまくりたい。 走る様に髪を揺らして、嘶くみたいに俺で喘いで。 「満足させてやるから」 終 |